迷家 第6話までのネタバレ感想・考察 「行方不明の少女『あいだまさき』を追う『真咲』」(約3000文字)

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 いくつか新たな情報が出てきましたが、エピソードとしては登場人物の過去のトラウマ紹介に終始した第6話でした。

 らぶぽん・地獄の業火・御影ユラ・にゃんた、程度はあれど、それぞれ苦い記憶を胸に過去を捨てるべくツアーに参加した。

 とまあ、それぞれの過去については放送を見ていただくとして、それにはあまり言及せず、明らかになった、もしくは新たに提示された伏線についてちょろっとまとめようと思います。

 

目次

 

1. 行方不明の少女「あいだまさき」を探すため「真咲」はツアーに参加した

2.「真咲」は村の何を、どのような経緯で知っているのか

3. 納鳴村のわらべ歌の意味

 

行方不明の少女「あいだまさき」を探すため「真咲」はツアーに参加した

 

 といいつつ、トラウマに言及しないとなると対して書く内容はないのですが、おそらく今回でかなり核心に近いであろう一つの情報として、真咲の目的というのが明らかになったかなーという気はしています。

 

 5話で真咲についてこはるんが気になると言っていたこと。こはるんが村について調べていた資料の中に、納鳴村の周辺の村で消息不明となったあいだまさき(16才)なる人物についての記事があるのですね。

 

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 過去、納鳴村周辺で行方不明になった少女と、今回ツアーに参加した「真咲」、その名前の符合が意味するところはなんなのか。

 作中ではまさか幽霊なのか、というお話の流れになって引きなのですが、結論から言うと幽霊ではないでしょう。

 漫画版を見るとわかりますが、普通に町中で歩いている描写があります。

 まあこれだけでは根拠は薄いですが、他にも幾つかの要素を見ると、真咲の目的がなんとなくわかります。そしてその目的は、真咲が消息不明の少女ではないことも意味します。

 ではその目的は何なのかというと、真咲はその行方不明の少女を追ってツアーに参加したのだということです。

 というのも(これまた漫画版の描写ですが)真咲のモノローグに「大切な人をなくした」とかなんとかいうのが出てくるんですね。まあ別に捻ったお話でもなんでもなく、その大切な人――「あいだまさき」を探して、そしてその名前を借りて「真咲」はこのツアーに参加したのでしょう。(下山を引き止めたとき、誰かがいなくなったり傷ついたりするかもしれないのが嫌だと具体的で、やはり過去の経験、後悔を匂わせているようにも見える)

 ここだけ見ると、先週言及した光宗の名前を巡る構図にもなんとなく似ているななんてことを考えますね。おそらく、光宗は実生活で時宗という兄弟の名前を名乗っている。

 その「あいだまさき」が「真咲」にとって姉妹なのか、どういう間柄なのかはわかりませんが。

 

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 OPの真咲の背景に映るシルエットは何者なのか。

 

 先週の如くまた妄想を働かせてみると、ハンネじゃなくて本名なんだという光宗の名前の経緯を聞いて急に泣き出したりしたのは何か含みがあるのかなーなんて。(光宗が自分のハンネの話しをしたことで探しに来た少女のことを意識したとか)

 しかし、「あいだまさき」が「真咲」にとっての「大切な姉妹」であったとすると、光宗とはなんとなく非対称的であるなあという気がします。時宗が怪物の姿として現れたことからも、おそらくは光宗にとって何か苦い過去の象徴なのでしょう。

 

 あ、ところで先週の記事で、マイマイが好きだった「香山くん」が時宗じゃないかなんて妄想しましたが、どうも違うようである気がしてきました。漫画版でマイマイの回想として一瞬台詞とシルエットが出てくるんですが、正直「黒幕」って感じの雰囲気ではなかったです(笑)。まあそれだけなので、これまた根拠のないお話なのですが。

 

「真咲」は村の何を、どのような経緯で知っているのか

 

 さて、それはいいとして、もう少し真咲のお話をすると、彼女がどうも村について何か知っている様子であるのはどういう経緯からなのかというところが気になります。

 下山するのを引き止めたり、光宗を拷問から救い出す手際だったり、そういう意味では怪しいですよね。

 もしかして納鳴村の出身なのか、それとも外部から一度来て脱出したことがあるのか、はたまた「あいだまさき」から何か情報を受け取ったのか。

 下山を引き止めるところなんか、幻覚が見えることを知っている故の発想という気がします。時宗の幻覚が現れたときも、光宗の視線の先を見ているのに、彼女は平静としています。何も見えていないであるとすれば、幻覚を回避する方法を知っているのか。または、そのような体質なのか。

 

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 この温度差。

 

 そもそも幻覚が何によって引き起こされているのかが謎ですね。OPの大量の蛾――「迷い蛾」が幻覚を見せているなんて意見も見かけました。霧というのもあるかもしれない。それとも村に固有の植物でしょうか。さては細菌か何かか。

 

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 村の何かが見せているというより、誰かが意図的にそれを利用して見せているという線もあるかもしれません。獣の足あとがあったり、村に人が居た痕跡(畑の食物)があったり、何者かの作為を感じます。ただ、現在の情報からだとその意図はよくわかりませんが。

 ともかくまとめると、真咲は村のことや幻覚について何か知っているようで、どうやらツアーに参加したのは行方不明の少女を探しに来たのではないかということです。

 ここで一つ思うのは、もしやこはるんに村の情報についてリークしたのは真咲なんじゃないかということ。

 とまあ、真咲関連からの僕の妄想としては、現時点でこのくらいです。

 

納鳴村のわらべ歌の意味

 

 真咲の目的ともう一つ、今回のエピソードで明らかになったことがありました。

 それはわらべ歌についてですね。

 半狂乱の三人と合流したこはるんが、またもや急に歌いだし、歌詞の意味について言及しました。

 曰く「まなこをぬく」というのは「心の内面を引きずり出す」ということであると。

 それに対し颯人が「自分の心の奥に隠したことが見える、かたちになって現れている」という解釈を提示しました。

 しかしここらへんの事実は、それまでのエピソードから視聴者にはなんとなく理解できていたことで、ここでの意味は、それが登場人物たちにも共有されたというだけのことじゃないでしょうか。

 それぞれの心の奥底にあって忘れられない何かがカタチをもって目の前に現れる。ここはそういう場所である。

 

 歌の解釈と共にもう一つこはるんが新たな情報を提示しています。それは歌の続きについてで、「現れたもののけを引き連れ、幼い少女がやってくる」とかなんとか。

 素直に考えると、もののけというはあの幻覚の化物のことかなと思いますね。少女は誰でしょうか。怪しいのは真咲ですが。リオンも特別な目をもってますね。正直、この歌詞の意味するところはよくわかりません。

 個人的にひっかかるのは、これ歌詞ではないだろうということ。歌詞でないというのは、だってこれ、その前までのフレーズと比べてあまりに口語調過ぎるでしょう。なので、こはるんの意訳なのでしょうが、何故ここで急に意訳なのでしょうか。

 もしかして、何か意図的に伏せていることがあるのかな、なんて。これも情報がなくわかりません。

 

 という感じで6話を見て僕が気になった二つの要素でした。

 先週色々妄想しましたが、時宗生きてる説は無理筋かなという気がしてきました。

 ただ、光宗の過去に何があったのか、そして颯人の立ち位置はいったい何なのか、という点についてはまだまだこれからかなという気がしますね。

 また気になることがあったら追記するか、つぶやきます。

 それではノ