アイドルマスターシンデレラガールズ 19話 感想箇条書き(9225文字)
というわけでアイドルマスターシンデレラガールズの感想記事も書いてみようかなと思います。
僕自身はアニメから入った人間で、ゲームはやってません。たぶん今後もやらない(登録はしてあるけど)。
なので、キャラに対する印象はあくまでアニメに限定されます。
ガッチャマンの感想記事でもそうですが、基本的に僕の感想文は「批評」であるとか、「書き手の意図を読み解く」とかいった類のものではなく、「僕(haji)のフィルターを通すとこんな風に見える」ということを、思いつくまま、書きたいままに書いているだけのものであります。
今後、何かアニメ感想文を書く場合も基本的にそのようなスタンスだと思いますね。
・相変わらずにわかな李衣菜
「ロックって、具体的には何をどうするにゃ?」
「それは、考え中、だけど……」
「舞踏会までにパワーアップしなきゃいけないのに、そんなんじゃ間に合わないよ!」
「ぅわかってるってばぁ!」
アバンから相変わらずの二人。お互い自分を主張しながらも離れずなんとかやっている様子。
こんな風に喧嘩しながらも関係を続けられてこれたっていうのは、自分をぶつけても簡単に関係が壊れないっていうある種の信頼関係があるからだと思いますね。
そういう関係に辿りつけるっていうのは、この二人が根本的には相手を尊重する気持ちや、おもいやりをもった子だったからだと思います。
僕はとっても良い関係だと思います。
そして李衣菜のにわかっぷりも相変わらず。「ロック」というものに対する李衣菜自身のイメージは漠然とあるのでしょう。それに惹かれるものがあるのも事実なのだと思います。
ただ、現状では、彼女自身それを掘り下げることに関してはまだまだ甘い状態。そうした行動化の前に、アイデンティティとしてそれを取り込みたいという欲求が先にきてしまっているのだと思います。エネルギーの向けどころを間違えている感じが李衣菜の未熟さであって、物語的には、その停滞に成長、変化の余地があるわけですね。
・If you're lost, let's sing aloud!
「もし行くべき道を見失ったら、大きな声で歌おうよ!」
・おや、卯月の様子が……。
「私たちも何か新しいことやってみる?」
「私はこのままやってきたことをしっかり続けるでいいと思う」
「そうですよね!」
NGの三人も変化に対してどう行動すべきか考えている様子。
凛ちゃんの意見に対して同調する卯月であるが。
NGの楽曲でレッスンする後輩の二人に凛ちゃんが混ざる。
目線の意味がきになるところ。
「へぇ、いい感じだね!」
「あ、はい」
マッハでフラグを積み上げていく卯月www
・ロックが好きだけど、ロックなんて全然知らないもん
「具体的なアイデア。私の中のロックなイメージ。私も早く考えなきゃ」
李衣菜の「ロック」に対する態度は、漠然としたイメージどまりで、実際にそのテーマへと自分を投げ出す前に、アイデンティティとして表面的にそれを取り入れることに留まってしまっている状態です。
当然ながら、そのような状態では、具体的なイメージなんて出てきません。自分が何をしたいのか、自分が何を表現したいのか、そういうのは実際に自分を投げ出して、行動してみないと獲得できないのです。
もうこの段階で、李衣菜に必要なものは明らか。実際にその世界へ自分を投げ出すための契機というか、後押しとの出会いが予感される。(というかもう出会ってるが)
・李衣菜、ロックに出会う
「あの、ロックバンドやるって、ほんと?」
「ああ、あれなぁ。急に美城常務に呼び出されて聞かされたんだ。話はよくわかんなかったけど、面白そうだし。とりあえず、飛び込んでみるのもありかなあと思ってさ」
さて、必要なものが必要なときにさっそくやってきました。
にわかの李衣菜に対して、まさしく本物の木村夏樹ちゃん。なんとただ単にロックとして本物というだけでありません。その人生態度までも、李衣菜に足りないものを持っているようです。とりあえず飛び込んでみるって、それが中々多くの人間には出来ないのですよねぇ。ロックだな。
本物のロッカー相手にたじたじの李衣菜。
この時点で夏樹は李衣菜の本質に気づいているようにも見える。
「デモだけど最近作った曲。聴いてみてくれよ」
李衣菜のにわかに気づきつつも気づかないふりをしながら、優しくロックの世界へと手を引いてくれているように見える。いいぞこれ。
「やっぱいいよなぁロックは。新しいバンドのメンバー、いいサウンドもってる連中だといいんだけどな」
新プロジェクトでの新たなロックとの出会いに胸を高鳴らせる夏樹。
自分の中に広がっていくロックの世界を持つ本物が李衣菜の目には眩しく映ります。
人がそれまでの殻を破って新たな世界の認識、つまり「意味の枠組み」を手に入れ、それまでの行動とは違う行動へと駆り立てられるためには何が手っ取り早いでしょうか?
それは凄い他者(神)に「感染」することです。
僕にはまさにこのシーンで李衣菜が夏樹に感染したように見えます。
自分も夏樹のように、自分の中に広がっていくロックの世界を手に入れたいという思い。
何かが変わっていくことを予感させますね。いいなぁ。
居ても立ってもいられなくなった李衣菜は次々と行動を起こす。
こういう気持ちわかりますよねw
・広がるロックの世界
自分が入ってみたかった世界へと、恐る恐る扉を開けて入り込む李衣菜。
「イェイ!」
最後はライブハウスの空気に溶けこんで、一緒にジャンプする。
「すっごいよかった! 最高だった!」
「来てくれてサンキューな。あーもっと歌いたかったなぁ。なぁ、今度一緒に、ライブ見に行こうぜ」
「うん!」
憧れていた世界へと踏み込んだ興奮が抑えられない李衣菜。
夏樹に手を引かれながら、ロックの世界はまだまだ広がっていく――
――ことが暗示された次のカットで、李衣菜のもう一つの現実、「*」へと場面は移る。
・揺れる「*」
「李衣菜ちゃん?」
「何?」
「聞いてなかったにゃ!?」
「ごめん、ちょっと考え事してて……もう一回言って?」
新たに見えたロックの道、「*」というユニット、そして目の前に差し迫る舞踏会との間で揺れる李衣菜。
「何やってんだろ、わたし」
「仕事のし過ぎでストレスが溜まってるんじゃなぁい」
「仕事のストレス!? 李衣菜ちゃんも向いてない仕事やり過ぎてストレスを……。ミクが、自分のやりたいことを押し付け過ぎたせい!?」
李衣菜の様子を心配するミクに対する杏さんの有り難い御言葉。
いっつも喧嘩している二人ですが、一方で相手の色々な姿をこれまで見てきて、そのこだわりの強さもよく感じているからこそ、みくは逆に自分のこだわりが李衣菜にプレッシャーを与えてしまったのではないかと思いつめてしまう。
珍しいツーショット。
「ふたりとも、なんかへん」
「悩んでるっぽいって話は聞いてたけど、確かにふつうじゃないね」
「なんだかぎこちない感じですよね」
「うん、だって喧嘩してないもん」
「むっきゃーって喧嘩してゆ方が、はぴはぴな感じだにぃ」
(僕もきらりがかわゅくてはぴはぴだにぃ)
いつもの喧嘩越しは鳴りを潜め、二人は楽屋でぎこちなく会話をする。どのカットでも一貫して両者の顔は伏せられています。
両者とも相手に対する遠慮やうしろめたさによって、いつものように自己主張できません。
卯月さんかわいい。
・パッケージ化されたロック
さて、今回の三人目の主役、木村夏樹へと焦点が移る。
「ふーん、あたしはご機嫌なステージさえできればいいけど」
「私も、ライブがやれたら嬉しいぜ。燃えるようなやつをな。ふふ」
「オーケー。喋っててもしょうがないし、さっそくセッションといこうぜ」
夏樹は李衣菜に語っていたように、新たに出会う二人の個性とどんなロックができるか実際に早く試したい様子。
「楽曲も衣装も、すべてこちらで用意する。君たちはコンセプトを理解し、プラン通りにライブを行ってくれればいい」
「つまりあたしたちに選択肢はないってこと」
「バンドの方向性も自分たちで決められないのか」
しかし、その期待は脆くも崩れる。
すべてプロデュースされたロック。ようはもうそれはロックでもなんでもなくて、「ロック」という皮だけ着せてパッケージ化した売り物ですね。ロック風の匂いだけ纏わせたアイドルという商品を売りますということ。
ロックというものはなんだかわからないけれど、ロックっぽい何かには惹かれるものを感じる人には魅力的に映るかもしれない。あれ、しばらく前までそんな女の子がいたような?
ともかく、李衣菜、ミクと続いて、夏樹にも葛藤が生まれました。
この三者の葛藤がどうからみ合ってエンディングへと向かうのか。
・それぞれの行きたい道
「前川さん、ちょっとよろしいですか」
「なあ、暇ならちょっと付き合えよ」
揺れる「*」の二人に、それぞれプロデューサーと夏樹が声をかける。
今回のメインは三人ですが、アイドルが迷ったときそれを支え、シンデレラとして自ら歩んでいくことを支える役どころとして、プロデューサーという存在が全編を通して重要となっています。コンテンツとしてもプロデューサー抜きには語れないのがアイドルマスターでしょう。
「なるほど、多田さんが悩んでいる原因がわからないと」
「うん」
「一度三人で話ができる場を作りましょうか」
「ううん、本当に大事なことだったら、きっと李衣菜ちゃんは話してくれると思うの。李衣菜ちゃんを信じる。Pちゃんもミクたちを信じて欲しいにゃ!」
「わかりました」
実はみく自身の個人的な葛藤はうさみん回を通じて既に扱われていますね。
みく自身は猫という自分の「かわいい」と感じる属性にこだわりをもっていて、同じく強い属性を身につけそのこだわりを持ってエネルギッシュに活動する安部菜々(うさみん)に憧れを抱いていました。あくまで誰かに「憧れ」た、という点だけ取り出すなら、今回と似た構図ですね。
ともかく、それだけ前川みくというアイドルにとって、それぞれ個々が持っているアイドル像に対する「こだわり」というのは尊重されるべきもので、絶対に諦めて欲しくないものなのだと思います。
だからこそ、李衣菜に自分のこだわりを押し付けすぎてしまったのではないか、という思いに、強い責任を感じてしまう。ここらへんはみくの真面目な性格も反映された展開だと思います。
「李衣菜ちゃんを信じる」というのは、もし李衣菜が一緒のユニットを辞めたいと決断して、それを正直に話してくれたなら、自分はその気持を尊重するという意図を含んでいるのじゃないですかね。つまり、何を信じるのかといえば、李衣菜が自ら自分の道を見つけることなわけです。
「*」として活動を続行するにしても、別々の道をそれぞれのこだわりに基いて自分の足で歩んでいくにしても、その選択は決意があるわけです。だからこそ、「Pちゃんもミクたちを信じて欲しいにゃ!」という言葉に繋がるように思います。私たちは、自らの行きたい道を、ちゃんと自分で決められるから。
李衣菜を信じる。プロデューサーに信じてもらう。その二つの「信じる」の中身は同じなわけです。
「でも、絶対上達する。で、この間のライブみたいな、ぎんぎんのかっこいいステージをいつか私もやるんだ!」
「かっこいい、か。やっぱロックは、かっこよくなきゃだよな」
「うん、そうだよ」
「だりぃと話してっとなーんかほっとするな。お前もうちのメンバーに入ればいいのに」
ここまで李衣菜をロックの世界に引っ張ってきた夏樹ですが、パッケージ化されたロックをやらされることに対して、今度は自分が葛藤を抱えています。
自分のロックとは何なのか。自分はロッカーとしてどうするべきか。
迷ったとき人がとるべき道は「原点」に帰ることでしょう。
自分に憧れて、自分自身のロックの道をキラキラとした笑顔で語る李衣菜に、今度は夏樹の方が眩しさを感じる。
誰かの笑顔に照らされて自分の道をみつけるというのは、アイドルマスターシンデレラガールズという作品を通して一貫したテーマのように思えます。
「やっぱロックは、かっこよくなきゃだよな」
三者三様、「それぞれ自分が進みたい道」というのは、実はもこの時点で見えたと思います。
であるとすれば、残すはそれぞれが決断し、どのような関係でもって前へ進んでいくのかということです。
その意志をお互いに伝え、確認しあい、場合によっては決別する、そのための「きっかけ」と「儀式」が必要になる。
・私のロックはここにあるんだ!
李衣菜がどのような決断をするのか、その意志を伝えてくれることを信じながらも、「*」として二人の活動を続けていきたいみく。しかし、李衣菜が夏樹と一緒に居たことを聞いて、李衣菜のロックにたいする思いの強さをさらに感じてしまいます。李衣菜の意志が「*」と離れる方向へと傾いていると思っているみくは、その確信をさらにつよめ、不安を大きくしていく。それでも持ち前の真面目さをもってまずは目の前のライブへと鼓舞して元気を出していきます。
李衣菜に自分の原点を見た夏樹は、「*」のライブ会場にもやってくる。李衣菜が一緒にロックをやってくれる可能性というのも意識していたのかもしれませんね。
目の前のライブに自身を鼓舞しながらも不安の渦中に居たみくは李衣菜にぶつかってしまう。しかしこれがきっかけとなって、お互いの感じていること、考えていることを吐露するきっかけとなる。
「みくだってわかってるよ、李衣菜ちゃんがロックに本気なんだって。だったらほんとはみくなんかより……でも、だから、だからこそみくは、もっともっと頑張らないといけないの。李衣菜ちゃんが迷わないように。このユニットでよかったって思えるように、みくががんばって最高のユニットにしなくちゃ」
みくは李衣菜の決断に対して、夏樹とやっていく方向へと意志を傾けているに違いないと思っている様子。立てこもり事件のときもそうだけれど、気持ちが逸ると冷静さを失ってしまうところがある。人一倍自分のこだわりに対する思いを持ちながら――だからこそ、誰かの思いのために譲歩してしまうような優しさというか、弱さみたいなものを持っている。
みくの「*」に対する思い入れの強さや、それを失うことへの不安がこれまでになく表現されているのが見えて良い。ずっとアイドルとしてのデビューを夢見てきて、たくさんぶつかりながらも信頼関係を作り上げてきた相方との初めてのユニット活動。
自分の猫キャラへの思い入れに負けないくらい大きなものになっているのですね。
「もう、バカ!」
「え?」
「人の気持ちを勝手に決めないでよ! みくちゃんとユニットを組むのは、私が自分で選んだことなんだから」
「でも、アスタリスクはロックだけじゃないし、ほんとはもっと、夏樹ちゃんの新しいユニットみたいな」
「いつも言ってるでしょ、自分がロックだと思ったらそれがロックなんだって! アスタリスクが私にとってのロックなの! ユニットなんだから一緒に頑張らなくちゃだめじゃん! ……そんな心配させる私こそ、パートナー失格だよね」
そんなみくの思いを受けて、李衣菜も自分の気持ちをさらけ出します。
ロックをしたいと思う李衣菜が「*」としての活動を負担に感じてしまっているのじゃないかと不安を抱くみくに対し、これは私が自分で選んだ活動だと返します。
なしくずしにやらされているユニットじゃなく、自分にとってもみくと同じく、自らの意志でやってきて、やっていきたい活動なんだということですね。
夏樹に引かれるままにロックの世界を駆け出した李衣菜ですが、彼女がそれを表現する場所として決めているのは「*」であったわけです。
李衣菜にとっての「*」は、ちゃんとロックたりうる。何がロックであるか決めるのは自分だから。
誰かに押し付けられた既製のものなんていらない。私のロックはみくちゃんと一緒にここに表現するものなんだ!
(アイドル個々人のもつこだわりというものを人一倍大切にするからこそ他者の思いに移入し、ときに先走りときに譲歩してしまうみくですが、一方でそれがきっかけとなり李衣菜が一歩先へと関係を引っ張って信頼を取り結んでいけるようになるというのは、11話でも同じで、この二人の絶妙な関係というのが見えるようで好きです)
李衣菜の言葉は、そのまま夏樹の心にも響く。
(髪下ろしたなつきちかわいい)
また一つ時計の針が進む。
52 → 53。
あと6話(全25話)らしいですがこのペースでは針が12時に辿りつきませんね。さて。
・にわかじゃロックになれないかい?
「お前の思い響いたぜ。お陰で私も吹っ切れそうだ」
「え?」
「だから解散ライブだ。だりぃとなつきち、一度きりの」
アイドルとしてロック活動をやっていくために、既製のロックをやらなくてはいけないという状況の中、純粋に自分に憧れの眼差しを向け、ロックの世界へと無邪気にのめり込んでいく李衣菜に癒やされていた夏樹ですが、李衣菜自身の志すロックの道への決意を聞いて、彼女とは違う自分自身のロックの道を突き進む決断をする。
憧れられる側と、憧れる側としてのベタッとした関係でなく、お互いがお互いの道へと踏み出していくための儀式。自分の原点での、一度切りの解散ライブ。
なつきちかわいい
「イェーイみんな、来てくれてサンキューな! 今日は盛り上がっていこうぜ! 一日限りの限定ユニット、にわかロック!」
「に、にわかロック!?」
バレてるwwwバレないわけないかww
と、あとはもう限定ライブについては何も語る言葉を持たないですね。
もう動画を見なくてはいけない。キャプチャする気も起きない。
今まで李衣菜の言うロックは全然伝わらなかったわけですが、ここで相方たるみくに李衣菜のこだわりが初めて伝わったのだと思います。
それはやはり、これまでその雰囲気を身に纏うだけだったものから、自らをその世界へ投げ込んで、その経験に基いて表現されるものへと変化したからではないでしょうか。
李衣菜が表現したいロックとはなんなのか。それはここまで連れてきてくれた夏樹との別れから始まるのでした。
そしてそれは、「*」というみくと李衣菜、二人のユニットの次の出発でもあるのですね。
・エピローグ
「バンドを抜ける?」
「ああ」
「どういうつもりだ」
「誰かの言いなりで歌うのがあたしにはロックと思えないんでね」
「自らチャンスを捨てるとは、理解できんな。分かってると思うが、次があるとは思わないことだ」
「チャンスは自分でつかむものだろ。それに、ちょっと面白そうな企画に誘われたんでね」
なつきちかっこ良すぎだろ。
そして、舞踏会参戦ですかね。
露骨な引き抜きフラグ。
この四人が一緒に映るのはいいですねぇ。
「お城へ着くにはどちらの道を行けばいいの?」
どの道ではなく、どちらの道なのか。
選択を迫られる彼女。
とまあ、僕はこんな感じで今回のお話を見ました。
李衣菜がにわか過ぎて、彼女のロックという要素をどう掘り下げるのかなと思ってましたが、凄い凄い。
まあ夏樹という本物が既に登場していて、「*」の片割れであるみくにゃんとうさみんの関係が示されていたので、こうなるのは必然といえば必然であったのでしょうね。
単純なオムニバスではなく、シリーズを通して色んな対比があって面白いですね。
デレマスの記事は書いてみたいなぁと思ってたのですが、今日はガッチャマンがお休みだったので書いたのかもしれません。
これ書くのに5時間以上かかってるので、気分がノラないと書けそうにねぇや。
さて、2クール目が始まって「凸・CI・*」が掘り下げられましたがNGにメスが入れられそうな予感。
卯月爆弾wwwも気になるところ。
やはり彼女の「個性」というのが問題になりそうな気がする。
卯月はきらきらしたアイドルに対する漠然とした「憧れ」によって愚直な努力を続けてきた結果、プロデューサーに引き上げられる形でアイドル活動をやっているわけです。「ガンバリマス」というのは、具体的なビジョンを持たないから、それしか言えないということでもある。だから、凛の「今まで通り」というセリフにも肯定的に反応してしまう。
そして、シンデレラプロジェクトのアイドル自身の個性を輝かせるというコンセプトが、美城常務の存在によってよりはっきりと浮き上がらせられた現状、変わること、自分の足で歩いて行くことに対する不安を一番大きく抱いてしまっているのは卯月なのだと思います。
これまで仲間が次々と去っていく中、誰よりも歩みを止めずにここまでやってきて、プロデューサーがアイドルと向き合えずにいたときには、自ら未来に対する曇りのない期待を抱くアイドル自身の姿を示し、またそれを共に歩む仲間やプロデューサーに対する信頼を示してきました。自信はないけれど、そのひたむきさと笑顔で誰かの道を指し示してきた女の子がここにきて誰よりも迷っている。
「自分はアイドルとして何をしたいの?どういうアイドルになりたいの?
自分はあのきらきらと輝いて見えたアイドルになれているの?」
アイデンティティ的な葛藤というのは、とりもなおさず、行動する中に答えはあるものです。それまで歩んできた道の中に既に答えはあると言ってもいい。
憧れを抱いた世界へと足を踏み入れるために努力して、次は実際にその世界を駆け抜ける中で、自分が憧れたものの正体を知る。その「正体」というのは、実際にその道を歩いたそれぞれに違うものが見えるはずです。周りできらきらと輝く誰かの「道」に目が眩まされて、自分の歩いた道が見えなくなるということはあるもの。逆に言えば、自分が歩いてきて、また歩いて行くことのできる道というのはもう知っているはずなのですね。
卯月がそれに気付くために、今度はまた誰かの笑顔を必要とするのでしょう。
アイドルを見つけるときプロデューサーは何を基準にしていたか。それはアイドルの「笑顔」であり、その向こうに見るアイドルを見る人たちの「笑顔」ですね。
「笑顔」というテーマは光輝くアイドルによる一方的なものでなく、アイドル同士であったり、ファンから返されるものであったり、裏から支えてくれる人との関係であったり、複雑に双方向的なものなのだと思います。
答えは既にこれまでの物語のあちこちに転がっていると思います。
さて、いい加減長すぎる記事なんでここらで切り上げましょう。
ほんっと! 毎週楽しみなアニメだなぁ!